シスター・エリスの物語1

シスター・エリスの物語1 · 17日 8月 2022年
 「マシュー、最近、熱心に勉強しているようね。ローズおばさんが、感心していたわよ。」と、エリスが言いました。  「そうなんだよ、勉強をするのが楽しくなってきたんだ。」  「それにね、今までは教会の教えは全て正しいことだと思っていたけど、その教えを自分で考えてみることが大切だと思うようになったんだ。」と、マシューは答えました。...
シスター・エリスの物語1 · 16日 8月 2022年
 「やぁ、シスター・エリス、その~、マシューに用があるのだけど。」と、診療所にセイエンが訪ねて来ました。  「あいにくと今は、薬草を受け取りに出かけているわ。」と、エリスは答えました。  そして、「もうすぐ帰ってくるから、少し、ゆっくりしていけば……。」と、エリスが言うと、...
シスター・エリスの物語1 · 16日 8月 2022年
 「あのさ~エリス、ローズおばさんが悪魔はいないと言い出したんだよ。」と、マシューが言いました。  「それがどうかしたの?」と、エリスは聞き返しました。  「きっとセイエンが、ローズおばさんに入れ知恵したのだと思う。」と言って、...
シスター・エリスの物語1 · 16日 8月 2022年
 「シスター・エリス、明日の午後、親父の墓参りに行きたいから時間が欲しい。」と、マシューが声をかけてきました。  エリスは、「もちろん、いいわよ。年月が経つのは早いものね~。あれからもう、十年になるのね。」と答えました。...
シスター・エリスの物語1 · 15日 8月 2022年
 セイエンは、東の国から来たという。  セイエンは、キリストの教えではなく、仏の教えを説いている。  セイエンは、思い通りにならないのが世の中だ。と言っていた。  教会の人たちは、セイエンの教えは異教だ。と言っている。  さらに、思い通りにならないのは、アダムとイブが犯した原罪がすべての人に影響しているからだ。と教会で教わってきた。...
シスター・エリスの物語1 · 14日 8月 2022年
 シスター・エリスは、ここで一息つきました。  目を閉じて、じっと聞いているパスターの顔を確認すると、再び語り始めました。
シスター・エリスの物語1 · 14日 8月 2022年
 「ようこそ、シスターたち。」と、牧師の男性が出迎えてくれました。  「日が暮れる前に来れて、良かったですわ。ピーター牧師」と、シスター・エリスが答えました。  「さぁさぁ、みなさん、お疲れでしょう。今、お茶を入れますので、こちらで休んで下さい。」と、ピーター牧師は、みんなを休憩室まで案内しました。...
シスター・エリスの物語1 · 14日 8月 2022年
 辺境の地から一通の手紙が届きました。それはエリス宛てのもので、手紙の差出人は、辺境の牧師からのものでした。  手紙の内容は、頼まれていた薬草がそろったことと、ぜひ、シスター・エリスに、辺境の地に住む病人たちを診てもらいたいことが記されていました。そして、そのための路銀も用意されていました。...
シスター・エリスの物語1 · 14日 8月 2022年
 「みんなには……、皆さん、キリストと同じように誰もが神の子であり、兄弟姉妹なのです。と、語り続けてきた。」  「けれども未だに、私の心の中では、兄弟姉妹と思えない人たちを批判し、相手を低くすることで自分を高め、心の安定を得ようとしているのだ。」  「そのような私がなぜ、キリストに仕えていると言えるのだろうか?」...
シスター・エリスの物語1 · 13日 8月 2022年
 「エリスは、辺境にいる牧師さんの所に何度も出かけてるよね。」と、マシューが聞きました。  マシューは、医療に携わるシスター・エリスの仕事を手伝っている弟みたいな存在です。  「そうよ、パスターの所に泊っている旅人に病人が出ると、手当てのために呼び出されるのよ。」と、エリスは答えました。...

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