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最終回 さようなら


 「最後に、私たちシスターの仕事を紹介して、物語を終えたいと思います。」と、シスター・エリスは話すと、優しく温かいまなざしで私を見ました。

 

 「物語は、これで終わりなのですか?」と私が聞くと、シスターは次のように答えました。

 

 「みなさんに伝える物語は、これで終わります。」と……。

 

 「それでは、物語そのものが終わるわけではないのですね。」と私が聞くと、

 

 「これからも、救いの手を必要とされる方の求めに応じて、私たちは手を差し伸べます。」

 

 「事情によって、手を差し伸べる時が困難な時でも、その方に寄り添って語りかけます。」とエリスは答え、次のように話しました。

 

 「みなさんには、みなさんを愛するスピリットたちが、それぞれ、みなさんの傍におられます。」

 

 「どうか、愛であり光である神とともに、その方たちのことを忘れないでください。」

 

 「物語は、みなさんの中で続いていきます。」


 ここでシスターたちが、今までされてきた、仕事の一部を振り返ってみたいと思います。

 

 複数のシスターたちが、ヒーリング依頼者に実際に寄り添ってヒーリングをされたこと。

 

 実際に、依頼者の背中に手を当てられたり、体に触れられたりして、癒しのエネルギーを与えてくれたこと。

 

 ある時は、みなさんとの繋がりを知ってもらうために、数えきれない多くのスピリットの方たちと共に姿を現されたこと。

 

 また、ある時には、あるご夫婦と、夢を通してお二人の好きな食べ物や愛について語り合われたこと。

 

 そして、今後、どのような道を歩んだら良いのかを、シスターたちは一緒に考えてくれたこと。

 

 その他にも、他界されて間もない方の導きをしつつ、結婚式を挙げていなかった心残りを、その方が霊界に旅立てるように、シスターがその願いをかなえてあげたこと。

 

 エリスに会いたい方の願いを聞き入れて、慰めが必要な時には、夢を通して、エリスやシスターが会いに来てくれたこと。

 

 この他にも、シスターたちを通して、聖母や霊団のリーダー、あるいは、宗教や宗派、人種、さらには、地球を超えたスピリットの方たちが会いに来てくれたこと。

 

 何よりも、この地上で生きる私にとっては、エリスをはじめ、シスターたちの存在は、”愛そのもの”であること。

 

 この世界の次の段階の”愛と調和の世界”で生きる、私たちに近い存在のシスターたちだからこそ、私たちは繋がっていけるのだと感じています。

 

 そして、さらにその次の段階となる”光と叡智の世界”で生きる方たちが、私たちを導いていることも知ってほしいと思っています。

 

 最後に、シスター・エリスの物語はこれで終わりますが、今まで物語に出てきたみなさんは、今も私の中で生きておられます。

 

 「さようなら」

 

  そして、

 

 「はじめまして、私は、シスター・エリスです。」

 

  終わり