オンライン読書会と光の融合


 「おじいさん、読書会って、どういうものなの?」と、みゅうちゃんは聞きました。

 

 「読書会とは、人が集まって、本を通じて交流するイベントだよ」と、おじいさんが答えました。

 

 「あのね、この前、おにいちゃんが言ってたけど、こちらの世界の人を助ける活動を、ぼくは一生懸命やっているよ。そっちには、地上の人を助けるための活動として、読書会というものがあるよね。って言って、俊哉おじさんやゆきさんもそこに参加していることを、教えてくれたの」と、みゅうちゃんが話しました。

 

 「そうか~、たっくんはそう言ったのか。たっくんも、いつか読書会に参加したいって言っていたんだ」と、おじいさんは言って、

 

 「わしが話すより、今度、俊哉に聞いてみようか?」と、みゅうちゃんに聞きました。

 

 「うん、聞いてみたい」と、みゅうちゃんは返事をしました。

 

 そして、土曜日の夕方、俊哉さんは、オンラインを利用して、みゅうちゃんに読書会のことを説明しました。

 

 「それでは、読書会の説明を始めるよ」と言って、俊哉さんは話し始めました。

 

 「私は、それぞれ月に一度ずつ、会議室に集まって開催される読書会の他に、オンラインで開催される「シルバーバーチ読書会」と「ホワイトイーグル読書会」にも参加しているんだ。

 

 今回は、先週の金曜日の夜に開催された、ホワイトイーグル読書会の時の話にするね」と、俊哉さんが話しました。

 

 「はい」と、みゅうちゃんは答えました。

  

 「私が参加しているオンラインのホワイトイーグル読書会は、主催者が女性の方なんだ。

 

 そこでは、みんなで同じ本を、一区切りずつ読んでいって、順番に意見を述べていく輪読会という形で行われている。

 

 そして、ゆきさんも、このオンライン読書会に参加しているんだ」と、俊哉さんは説明しました。

 

 「ゆきさんも参加しているのね」と、みゅうちゃんが言うと、

 

 「そうだよ、お互いに住んでいる場所が遠くても、一緒に学べるのが良い所だね」と、俊哉さんは答えました。

 

 「それで、主催者の女性が、『みなさん、こんばんは~。これから開会の祈りをしますので、みなさん目を閉じて下さい』と言って、主催者の祈りの言葉から、読書会が始まるんだ。

 

 『本日の読書会は、ホワイトイーグルの自己を癒す道となります。それでは、俊哉さん、150ページ4行目~の「神と手をたずさえて」から、輪読をおねがいします』と、主催者から言われ、

 

 それで私は、『神と手をたずさえて 肉体を身に着けて生きておいでのこの人生では、貴方の職業が何であろうと、それは奉仕のあり方なのです。』と、読んでいったんだ」と、俊哉さんが説明しました。

 

 「みんなで、順番に読んでいくのね」と、みゅうちゃんは聞きました。

 

 「そうだよ。みんなで、7ページほどを読み進め、それぞれ意見や感想を述べてから、それを主催者の女性が取りまとめることで、一区切りとなるようだ」と、俊哉さんが話し、

 

 「そのあと、主催者の女性が、『それでは、他にも意見のある方は、どうぞ』と、参加者たちに聞いたら、

 

 ゆきさんが、『最近、私が体験したことを話したいのですが、良いですか?』と言って、

 

 主催者から了承を得たあと、ゆきさんは、自分が体験したことを話し始めたんだよ」と言うと、俊哉さんは一息つきました。

 

 「どんな話だったの?」と、みゅうちゃんが聞くと、

 

 「それはね……」と、俊哉さんは言って、みゅうちゃんに説明を始めました。

 

 「その時に学んだ、ホワイトイーグルの本の中に、『最大の奉仕』というタイトルがあって、そこには、『奉仕とは貴方の足元にあります。毎日毎日、貴方のハートの中でそれが待っています。誰にだって出来る最大の奉仕とは、正しくものを常に考えることです。』と語られているんだ。

 

 それで、ゆきさんは、自分の体験を通じて、そこで語られていることを、霊の世界ではどうなっているのか?を教えてくれたんだ」と、俊哉さんは話し、さらに続けました。

 

 「ある時、ゆきさんは、人のために一生懸命やろうとして頑張ったんだけど、それがとても辛くて、自分の外に向かって助けを求めてしまったそうなんだ。

 

 そうしたら、表現の仕方はそれぞれだろうけど、ゆきさんのまわりにあった、援助の光やスピリットなどの霊の力が、サッと引いてしまったそうなんだ。

 

 けれども、とても辛かった時に、何とか自分を奮い起こして、人の役に立とうと決断したら、たちまち援助の光やスピリットなどの霊の力が集まってきたそうなんだ。

 

 ゆきさんは、それを「自分の内部の光と外部の光とで融合し、ひとつの大きな光となる」という表現で伝えてくれたんだよ。


 そのことは、ゆきさんに、霊的感覚があるからわかったことだね。

 

 つまり、自分がどのように考えているのかは、霊の世界の人には、すべてわかってしまうみたいだね。

 

 だから、霊の世界にいる大樹も、読書会について知ることができたのだと思う。

 

 ただ、それには、人と霊との親和性が関係していると感じている。お互いに相性が良いとか、結びつきが強いとか、そういうことが関係していると、私は思っているよ。

 

 でも、大切なのは、この「光の融合によって出来る援助の力」は、霊的感覚があるかどうかには関係が無く、みんなの動機が問われていると感じたことだ。地上で行われている奉仕であっても、霊の世界の協力を得て、みんなで行われているんだ。

 

 そして、利他的な動機には、「光の融合によって出来る援助の力」が働くならば、利己的な動機には、それに応じた力が働くことが予想できるのだけど、それを確かめる方法を私は知らない。

 

 このように、霊的な知識を、他の人にも知ってもらって、実際の生活に役立ててもらいたいという思いが、読書会に参加している人たちには、多かれ少なかれあるように感じている。

 

 私の参加している読書会は、このような感じで開催されているけど、みゅうちゃんに伝わったかな?」と、俊哉さんは話し終えると、みゅうちゃんに聞きました。

 

 「なんとなく、わかったよ」と、みゅうちゃんは答えて、

 

 「ゆきさんの話は、みゅうとも違って、おもしろいし、ためになるよね。この前、龍のまるちゃんが虹色のまるちゃんになった話をしたけど、ゆきさんも、虹色の光を見たって言ってたからね」と、みゅうちゃんが話しました。

 

 「そうだね。みんなの体験を聞くと、それぞれに違いがあって、おもしろいし、勉強になるよ」と、俊哉さんが話しました。そして、

 

 「また、いろいろとききたいな」という、みゅうちゃんの言葉で終わりました。