みゅうちゃんが、おじいさんと一緒にオンラインに参加したとき、他にも話を聞くことができました。
「あの、オーラって、ゆきさんは見えるの?」と、みゅうちゃんが聞きました。
「そうね、霊の世界の目に切りかえると、見えるのよ」と、ゆきさんが答えました。
「ちょっと待ってね」と、ゆきさんが言った3秒後、
「みなさん、とてもきれいなオーラよ」と、ゆきさんが話しました。
「それ以上は、言わないで!」と、俊哉さんが言うと、
「俊哉は、何か後ろめたいことでもあるのか?」と、おじいさんが笑って言いました。
「けっして、そんなことはないですけど……」と、俊哉さんは答えました。
「大丈夫よ。あなたのは白銀に青がかかっているオーラだから、ただ、俊哉の右上に、相談したくて頼ってきている存在が見えるわ」と、ゆきさんが言うと、
「わぁ~、丸見えではないですか。ええ、その通りですよ」と、俊哉さんが恥ずかしそうに答えました。
「もちろん、他の人には内緒にしているわ。」と、ゆきさんが話しました。
「おじさん、みゅうは、オーラが見えないから安心して」と、みゅうちゃんは少し笑いながら話し、
「じつは、聞きたいことがあるの?」と言って、交互に、画面越しの俊哉さんとゆきさんの顔を見ました。
「もちろん、いいですよ」と、俊哉さんが言うと、
「みゅうちゃん、何でも聞いてね」と、ゆきさんも少し笑いながら答えました。
「わしも、二人の意見が聞きたかった。よろしく頼む」と、おじいさんが言いました。
「たっくんおにいちゃんが霊の世界に旅立ってから、みゅうの胸のあたりから声が聞こえてくるの?」と、みゅうちゃんは話し、続けて、
「それで、男の人の声で、『やってみないとわからない』と言っているように聞こえるの。これって何かな?」と、みゅうちゃんは聞きました。
「あれだよね」と、俊哉さんが言うと、
「その通りね」と、ゆきさんが言いました。
「その声って、みゅうちゃんの守護霊と呼ばれている人の声よ」と、ゆきさんは言いました。さらに、
「みゅうちゃんは、特に意識したわけではないと思うけど、みゅうちゃんと大樹君とで、これまで、地上と霊界の間に架け橋をかけてきたのよ」と話しました。
「そして、みゅうちゃんは、地上で死んでしまったはずの大樹が、本当は霊の世界で生きていることを、少しでも多くの人に知ってもらいたいと思っているのだね」と、俊哉さんが言ったあと、
「でも、まだ子供だから、みゅうちゃんは、それが出来ないかもしれないと思っているのね」と、ゆきさんが話しました。さらに続けて、
「それで、みゅうちゃんの守護霊が、『やってみないとわからないよ。あきらめないで』って、伝えているのよ」と、ゆきさんが話しました。
「そうだったの?よかった。守護霊さんだったのね」と、みゅうちゃんは安心したように言いました。
「守護霊について、私の体験から話すわね。守護霊って、自分の魂の仲間の一人なのよ。自分と守護霊との関係は、別々の存在でもあり、同じ存在でもあるの。説明するのがむずかしいわね」と、ゆきさんが言いました。
「今は、守護霊が自分の魂の仲間だってことで、話を進めていきましょう」と、俊哉さんは言って、
「そうね。だから最初は、守護霊と自分の心の声との見分けが、みゅうちゃんにはつかないのも当たり前なのよ。でも、男の人の声でみゅうちゃんに聞こえるなんて、めずらしいと感じるわ」と、ゆきさんが言いました。
「守護霊さんの名前は、なんていうのかな?」と、みゅうちゃんが聞くと、
「何て呼びたいの?」と、ゆきさんは聞き返しました。
「あんちゃん」と、みゅうちゃんが言うと、
「そうよ。そのセンスよ!」と、ゆきさんは答えました。
「その、あんちゃんが、みゅうちゃんに気をつけて欲しいことがあるって、伝えているわ」と、ゆきさんが言うと、
「ゆきさん、少し待ってね」と俊哉さんは言って、
「みゅうちゃん、それは、お兄さんという意味だよね」と、みゅうちゃんに聞きました。
「そうだよ。おにいちゃんは、たっくん。あんちゃんは、守護霊さん」と、みゅうちゃんは答えました。
「俊哉、なぜ、それを確認するの?」と、ゆきさんが聞きました。
「いや、ごめん、その……。霊が見える人のセンスがよくわからなくて……」と、小さな声で俊哉さんは答えました。
「うん、守護霊さんも、あんちゃんだって、言ったよ」と、みゅうちゃんが話すと、
「神さまはじいちゃんで、守護霊があんちゃんなら、とうちゃんは、いったい誰になるのだ」と、俊哉さんのほうから聞こえてきました。
「それじゃ、みゅうちゃん、俊哉抜きで話を続けましょうね」と、ゆきさんは言いました。
「おじさんも、こっちにおいで~」と、みゅうちゃんは、明るく笑顔で呼びかけました。