前回のおじいさんとみゅうちゃんは、ゆきさんとじぃちゃんずとのやり取りから、思わず笑ってしまいましたが、今回のおはなしは、どうなっていくのでしょうか?
「じぃちゃんずを、ここでは神さまと呼ぶことにするけど、良いかな?」と、おじいさんは、みゅうちゃんに聞きました。
「もちろん、いいよ。おじいさんが、じぃちゃんずって言うと、どんな顔して聞いたらいいのか?わからないもん」と、みゅうちゃんは答えました。
「それを聞いて、わしも安心だよ」と、おじいさんは言って、
「じいさんのわしが神さまのことを、じいちゃんとかじぃちゃんずとか言っていたら、町内会の集まりみたいになってしまうからの……」と、おじいさんは苦笑いしました。
「きっとおじいさんのこと、家族のみんなが心配すると思う」と、みゅうちゃんは言いながら、吹き出しそうなりました。
「やっぱり、ゆきさんについて、誤解のないように改めて話そうと思う」と、おじいさんは言って、
「わしは、これまでのゆきさんの話を、どうしても嘘だとは思えないのだ。それは、ゆきさんに会ったときに聞いた言葉が忘れられないからだ」と、みゅうちゃんに言いました。
さらにおじいさんは、
「ゆきさんは、スピリットたちにたくさん助けてもらっているのが実感出来るので、とても感謝しているそうだ。
だから、もっと努力して、今まで以上にそのようなスピリットたちと交流出来るようになりたいと言っていた。
そして、霊の世界の最高レベルの階層と感応するように努力していきたいと、はっきりと、何の迷いもなく言い切った」と、熱がこもった声で話しました。
「わしでは、マネができん。そこまでしてスピリットたちと交流しようと思ったことがない。一緒に聞いていた俊哉も、わしと同じことを言っていた」
「とにかく、ゆきさんは、真っすぐな人だ」と、おじいさんは、感心したように言いました。
「それでは、話をするとしようか」と、おじいさんが言うと、
「こんどのおはなしは、何かな~?」と、みゅうちゃんが言いました。
「神さまが、ゆきさんに伝えたことによると、地上に下した一つの霊的真理が、たった一人にでも受け入れられ、その人の幸せと成長に役立ったとき、霊の世界では、まるでお祭り騒ぎのようになって、みんなで喜ぶのだそうだ。たった一人でもそうなのだ」と、おじいさんは語り、続けて、
「だから、たった一人であっても霊的に目覚めたとしたら、それが宇宙の果てまで知られることとなり、みんなが喜ぶことになるというのも、あながち大げさではないのかもしれん」と、話しました。
「ねぇ、おじいさん、ところで霊的真理ってなんのこと?」と、みゅうちゃんはたずねました。
「わしが、シルバーバーチの言葉から学んだことを紹介する。『霊的真理とは、我々の心の視野を常に広げ、自分が何者であるのか?いかなる存在であるのか?についての認識を増やし続けてくれる真実のことである』とのことだ」と、おじいさんは説明しました。
「思った通り、みゅうにはむずかしいね」と、みゅうちゃんは言って、
「それと、霊的に目覚めるって、な~に?」
「どうして、宇宙の果てまで知られて、みんなが喜ぶことになるの?」と、質問しました。
「わしは、今まで気づかなかったけど、みゅうちゃんに話すことで試されているようだね」と、おじいさんが答えて、
「みゅうちゃん、これは、おじいさんの宿題にするから待ってほしい」と、お願いしました。
「みゅうは、おじいさんの宿題が終わるまで待ってるよ」と言ってから、
「かみさまだって、言葉にして伝えるためには、莫大なエネルギーを使わなければならないって、言ってたじゃない。ねっ、おじいさん」と、はげますように伝えました。
「どっちが大人だかわからんのう」と、おじいさんが言うと、
「何事も勉強ですよ~」と、みゅうちゃんは、笑顔で答えるのでした。