青空の中、ちいちゃんが龍のまるちゃんを見た前夜のこと。
みゅうちゃんは、夢の中で大樹君と会っていました。
大樹君に導かれ、みゅうちゃんは、その後ろについて行きました。
そこで見た夢の世界は、宇宙としか表現出来ませんでした。
みゅうちゃんは、自分のまわりをよく見てみました。
みゅうちゃんのまわりには、何人ものいろいろな人たちが立っています。
みゅうちゃんと、その人たちで、ひとつのグループをつくっているようです。
みんな、それぞれの個性が感じられて、性格も違うようでした。
みゅうちゃんは、自分以外の視点に意識をしてみることにしました。
すると、この宇宙の中には、いくつものグループが形成されていることがわかりました。
どのグループを見ても、そのグループの中の一人だけ、足元から下に白っぽい光線が伸びていました。
足元から下に光線が伸びている人は、地上世界にいる人で、その光線はシルバーコードと呼ばれている魂の緒だとわかりました。
そして、まわりに多く見られる、足元の光線がない人たちは、霊の世界にいる人たちということでした。
まったく怖く感じなかったのは、みゅうちゃんのグループの中に大樹君がいたからかもしれません。
それでも、みゅうちゃんにとっては、ちがう所はあるものの、霊の世界の人たちが、地上にいる人たちと何も変わらないことに驚きました。お化けでも、怖い幽霊でもありませんでした。
グループの中の一人が、「今回は、みゅうちゃんとちいちゃんが仲良くするための案を出したいと思います」と、話しました。
みゅうちゃんは、その人を知っているような知らないような?性別もどっちなんだろうか?と、思っていると、みなさん、あれこれ意見を出しました。
意見を述べている人たちは、活発な人、控えめな人、面白い人、冷静な人、優しそうな人、などなど、みんな違っていました。
みゅうちゃんは、あまり覚えていなかったのですが、「それでは、龍のまるちゃんに協力してもらって、雲を使い、ちいちゃんに龍の姿を見てもらいましょう」と決まったようでした。
翌朝、「ちいちゃん、ほら、あそこの雲を見てみて」という声が、青空の中のまるちゃんに聞こえてきました。