みゅうちゃんは、ちいさな女の子です。まるちゃんは、白くて銀色に輝く龍のお友達です。
まるちゃんは、みゅうちゃんのおじいさんの知り合いでした。みゅうちゃんは、まるちゃんを初めて見た時から、お友達になりたいと思っていました。
みゅうちゃんのお父さんとお母さんは、龍のまるちゃんが、おじいさんの心の中にいるんだよと言います。
でも、みゅうちゃんには、まるちゃんがおじいさんのそばにいるのが見えていました。だから、お父さんとお母さんは、変なことを言うな~と思いました。
だって、お父さんとお母さんは、どうやって、おじいさんの心の中のまるちゃんを見たのかな?って不思議に思ったからです。
それを見ていた龍のまるちゃんは、おじいさんとみゅうちゃんが見えている世界と、お父さんとお母さんが見えている世界とでは、ちょっと違うのかな?って、思いました。
ある日、みゅうちゃんは「ねえ、こんど背中にのせて」と、まるちゃんにお願いしました。
「そうだね~。みゅうちゃんの準備が出来たら、のせられると思うよ」と、まるちゃんが答えました。
「準備ってな~に」と、みゅうちゃんが聞きました。
「かみさまがそう言っているから……」と、まるちゃんが答えました。
「かみさまか~」と、みゅうちゃんは返事をしながら、かみさまって何?どこにいるの?って、思いました。