17章 スピリチュアリズムの第一線で働く人々への励ましのメッセージ


〔シルバーバーチは機会あるごとに、世界中でスピリチュアリズムの普及のために活動している人々に励ましのメッセージを贈っている。本章ではインド、スウェーデン、アメリカで活躍している四人(インドの場合は夫妻)への励ましの言葉を収録した〕

 

スウェーデンの活動家C・カールソン氏へのメッセージ

 

『あなたが今夜ここにお出でになったのは、霊力を充電して遠い祖国の中でも暗黒に閉ざされた地域に持ち帰り、少しでも明るくするためです。

ようこそお出でくださいました。霊の世界からあなたに心からの祝福の言葉を贈り、この地上界へ降誕する際に約束された使命に敬意を表したいと存じます。

かく言う私も大霊の仕事を果たすために遣わされたマウスピースに過ぎません。その私から申し上げられることは、これまでに歩まれた道は尋常一様なものではありませんでしたが、その長い年月の間、あなたはずっと霊の世界から導かれて来ているということです。これから成し遂げねばならない仕事も大きく、かつ重いものです。それがどれほどのものか、あなたご自身には想像の及ばないことですが、その達成に当っては、祖国スウェーデンにとって今なさねばならないことは何であるかを熟知している霊界から、しかるべき霊団が派遣されることになります。

が、本来なら歓迎してくれるはずの宗教界からの反抗に遭うなど、これから遭遇する苦難にあなたは胸を痛められることが少なくないことでしょう。また一方、あなたが届けてあげる新しい真理が大霊の子等の役に立って、あなたの心が晴ればれしい喜びに満たされることも少なくないことでしょう。

いずれの場合にせよ、即ち悲しみの涙に暮れている時も、あるいは嬉し涙に暮れている時も、その背後では霊団の者もあなたと共に悲しみの涙を流し嬉し涙を流していることを知ってほしいのです。

遭遇する困難がいかなるものであろうと、行く手を遮(さえぎ)ろうとする障害がいかなるものであろうと、それによって大霊の計画が阻止されることはありませんし、大霊のために働いている地上界と霊界の援助者の士気を挫くこともあり得ません。

もしも途方に暮れるような事態に立ち至った時は、いったん休止して心の平静を取り戻すことが大切です。そのためには霊界からの指導と援助を求めて祈るのです。背後霊団への信頼と確信が絶対である限り、霊力と霊感とによる援助に限界というものはありません。地上の人間が互いに自分を役立てる生き方をして欲しいと私たちが望んでいるように、私たちもそういう時には、総力を上げてあなた達のために頑張ります』

 

インドの活動家V・D・リシ夫妻へのメッセージ

 

『あなた方が今健闘しておられるインドには、ほんの僅かな光明しか届けられていません。その光明こそ大霊の光であることを悟った人たちによって、その小さな光明がかろうじて灯し続けられています。それを消さないようにするのは、お二人のように犠牲的精神に燃えた人々の献身的活動です。それが無知と利己主義を駆逐し、代わって「サービス」という名の光明を呼び入れるのです。それが大霊の最大の顕現です。

これは大いなる事業であり、この完遂を阻止できるものは、この物質界には存在しません。インドという国は長年にわたって誤った教えが説かれてきております。それを正すのは容易なことではありません。お二人は決して孤立無援で闘っておられるのではありません。私たちの世界から大勢の者が援護いたしております。むしろ霊の力の方が物質の力より強大です。これまでお二人が敗北を喫したことは一度もありません。

お二人はある目的があって結婚させられております。大きなプランがあって、その一環として一緒にさせられているということです。その目的とは、今もって物的暗黒の中でもがいているインドの無数の魂に新しい光をもたらすことです。

本日このサークルヘ来られたのも、霊界と物質界とが調和すればいかに素晴らしいことが実現するかを目のあたりにしていただくためです。そのためにここへ連れて来られたということです。そして、ここで体験された霊界との接触は、交霊会が終わったあとも続きます。インドに帰られたあともずっとそのパワーを感じ続けられることでしょう。

そのパワーはあなた方を鼓舞し、あらゆる闘いで味方となってくれます。あらゆる障害の克服に力となってくれます。落胆した時、気落ちした時に、元気づけてくれます。大霊とのつながりを強化し、無欲の奉仕に徹する者には、地上のいかなる困難をも克服するパワーからのインスピレーションを授かることを得心なさることでしょう。

要するにあなた方は二人だけの存在ではないことを知ってください。あなた方の闘争は私たちの闘争でもあります。あなた方の困難は私たちの困難でもあるのです。

願わくはお二人の旅に、そしてお二人の使命に、大霊の祝福の多からんことを。大霊の光がお二人の心を明るく照らし、大霊の意図の理解がより一層大きくなりますように。お二人を支援し鼓舞してくださるパワーを確信し、大霊についてのより一層の認識を深めることになる道へ導かれんことを。常に大霊の御手とマントがお二人の身近にあることを感じ取り、大霊のプランのために奉仕する仕事には必ずや保護と導きがあることを悟られんことを祈ります』

 

それから三年後に再び夫妻がサークルを訪れてシルバーバーチからのメッセージを賜った。

 

『前回お二人が英国へお出でになった時に結ばれた私との間の絆は、その後も途切れることなく続いております。そして、このあとインドヘお帰りになる時は、さらに新たな熱意と確信を携えて行かれることでしょう。

行く手に障害が山積していると意気消沈してしまいがちであることは、私たちにもよく分かります。今お二人の行く手に横たわる障害の全てが私たちには見えております。同時にお二人が、授かった真理の光に忠実であろうとしてこれまで勇猛果敢に生きて来られたことも、よく存じております。その態度は誠実にして美しいものでさえありました。

行く手が無知の霧で曇らされていることを知った時は誰しも絶望的になりがちであることは、私たちもよく理解しております。が、お二人と私たちとをここで集わせたことの背後には、それを必要とする大いなる事業が待ち受けていることを、ここに改めて念を押して申し上げたいと思います。

「東は東、西は西。両者が相見(あいまみ)えること、さらになし」(英国のノーベル賞作家キップリング)と歌った人がいますが、両者は立派に相見えるのです。霊において一つであり、大霊から見れば西も東も南も北もないからです。人間が勝手に境界線をこしらえているのです。大霊は全ての人類を一つの調和の取れた絵柄に編み上げたいと望んでおられるのです。

お二人は本当に豊かな恵みに浴していらっしゃいます。サービス一筋の道を選ばれたからこそです。お二人はまさに一体となっておられます。手を取り合って奉仕の仕事に携わっておられるからです。大霊のマントに包まれていらっしゃいます。それは霊的な愛のマントであり、盾となってお二人を外敵から守っております。

二人きりで頑張っていると思ってはなりません。背後には霊界からの強力な援軍が控えております。お二人の成し遂げた仕事が消滅することは決してありません。ご自分では失敗の連続のように思えていても、価値ある種子を蒔いておられます。誰かが先頭に立ってジャングルを切り開いて行かねばならないのです。落胆してはいけません。お国に帰られたら、これから歩む人達のために、そのあなた方が切り開いた道をさらに歩みやすくしてあげる仕事に取り組んでください』

 

憑依による精神病患者の治療に生涯を捧げたカール・ウィックランド博士が秘書のネル・ワッツ女史を伴って出席した。

 

『本日は二人の忠実な真理の探究者をお迎えして、私はことのほか嬉しく思います。長年のご苦労の多い犠牲的なお仕事で、少しばかり背中が曲がってまいりましたね。が、来し方を振り返れば、間違いなく多くの人々を無知と暗闇から真理と理解力と光明へと導いて来られたことが瞭然と分かる人生を送って来られた、立派なお二人です。

お二人の仕事は終わりました。人々に霊的光明を授ける、偉大で気高いお仕事でした。間もなくその松明(たいまつ)は他の誰かの手に引き継がれることでしょう。成し遂げられたお仕事が消滅することはありません。それは決してあり得ないことです。お二人が生きておられる世代にその価値が認められることを期待してはいけません。先駆者の仕事は常にそういうものです。が、成就されたお仕事はいつまでも生き続けます。

奉仕の人生を終えられた今、来し方を振り返り、ご自分がこの世にいたからこそ救われた人が大勢いることを知ることができます。生きていることそれ自体が暗黒と絶望に思えていた人に希望と健康、そして人生そのものを取り戻してあげたのです。束縛状態から解き放し、自分の生命を取り戻させてあげたのです。牢獄から救い出してあげたようなものです。それは取りも直さず自分が人間に与えている苦しみの大きさを知らずにいた無知な霊をも救ってあげたことになります。

地上界の人間は物質界と霊界とのつながりについての理解が出来ておりません。高次元の霊界から最高の啓示を受けることが出来るように、低次元の霊界の無知な霊の虜になることもあり得るのです。どちらも原理は同じなのです。

お二人は本当に大きな仕事を成し遂げられました。無知との闘いにおいて、本来なら真っ先に協力の手を差し伸べてくれるベき宗教界からの爪弾きに遭われました。しかし、(奥さんを入れた三人の)皆さんは、人類史上において、真理のために闘いながら掛け替えのない宝を遺していった先駆者達のリストの中にその名が列せられる活躍をなさいました。

私の使命も実はあなた方とよく似ております。即ち無知と迷信が生み出した害毒を取り除くことです。そして、代わって霊的知識という掛け替えのない宝を地上界に届けることです。その知識を前にして、無知も最後は逃走するしかありません。

ご存じでしょうか。奥さんを含め、あなた方三人の力で霊的進化の正道に立ち戻ることが出来た人たちの中で、死後あなた方の仕事を霊界から援助するために霊団に加わっていない人は一人もいないという事実です。自分が恩恵を受けたように、今度は自分が恩恵を施したいと思うものなのです。

奥さんがいなくなったからといって寂しく思ってはいけません。家に奧さんがいなくなったと思ってはいけません。今もあなたのお側にいらっしゃいます。霊的にはむしろ生前より身近になっておられます。その目に映じず、その耳に声は聞こえなくても、奥さんの霊はすぐ近くにいらっしゃいます』

 

一九三七年にグラスゴ-(スコットランド)で開かれた国際スピリチュアリスト連盟の総会において、特別に催された交霊会で各国の代表に次のようなメッセージを送った。

 

『この度世界中からの代表を一堂に集結させたのは、他ならぬ霊的真理の価値の重大性です。皆さんは互いに語り合い、新たな力と新たな勇気を見出し、新たな理解と希望を携えて、それぞれの母国へ帰って行かれます。

地上界も最早や霊の声に知らぬふりをしていられなくなりました。人類は今まさに重大な岐路に立たされており、いずれを選ぶかの選択を迫られております。

キリスト教は人類を完全に裏切りました。最早や破産状態にあります。科学者も裏切りました。建設どころか破壊することばかりしております。思想家も裏切りました。ただの空理空論に終始しております。政治家も裏切りました。滅私の精神を通してのみ平和が訪れるものであるとの教えが今もって理解できておりません。そうした絶望的状態の中で、遂に大霊の子は真実を求めて絶叫したのです。

そこで私たちは、ここに集まられた皆さんには大いなる信頼が託されていることを改めて認識していただきたいのです。あなた方に背負わされた責任の大きさです。この宇宙で裏切ることのないものは大霊のみです。大霊の霊力を頼りとし、大霊の叡智に導かれ、大霊の愛に支えられている限り、いかなる難問に遭遇しても必ずや解決策を見出すことが出来ます。真の自我、本来の自我、より大きな自我が、自分一人の栄光を求めずに人のために役立ちたいとの願望に燃えるからです。

地上界は争いごとと敵意と不和に満ちあふれております。それでいて一人一人は「平和を!平和を!」と叫び続けています。そうした中で皆さんにお願いしたいのは、内部に無限の可能性、即ち大霊の力が秘められているという事実を改めて自覚することです。あなた方一人一人が大霊なのです。大霊の無限の霊力が皆さんの内部に秘められているのです。それを呼び覚まし顕現しさえすれば、前途に横たわるいかなる制約も打ち砕いてしまいます。

その秘められた大霊の賜物を思い切って花開かせるのです。皆さんの一人一人が自由に使用できる無限の霊力を秘めた、大霊そのものであることを自覚するのです。そうすれば今ようやく夜明けを迎えんとしている漆黒の地上世界の道具として活躍することができます。

人間を頼りにしてはいけません。いかに地位の高い人であっても頼りにしてはいけません。地上界のその向こうへ目をやってください。人類のためを思って待ちかまえている霊達からのインスピレーションに耳を澄ませてください。

前向きの姿勢を忘れないことです。これからも失敗と落胆は決して少なくはないでしょう。しかし、そうした時に忘れてならないのは、背後には霊団が控えていて、困難に遭遇した時には元気づけ、疲れた時には希望と力を与え、落胆している時には魂を鼓舞してくれるということです。見放されることは絶対にないということです。大霊の使者が応援してくれます。

皆さんの中には遠い他国にまで足を運ばれる方もいらっしゃるようですが、霊力が手薄になることは決してありません。人のためという一念に燃えて活動するかぎり、霊力は常に皆さんと共にあり、必要に応じて顕現してくれます。

皆さんのお一人お一人に大霊の祝福のあらんことを。そして、その大霊の愛が皆さんをあたたかく包んで下さっていることに気づかれんことを祈ります。地上界の苦難と試練と混乱に目を奪われることなく、それを達観して、大霊のシンボルである太陽へ目を向けられんことを。

心に愛を、頭に知識を、そして魂に犠牲的精神を満たしてください。そうすれば大霊の意志があなた方を通して顕現し、心が大霊の心と調和して鼓動し、文字どおり大霊と一体となることでしょう。大霊の祝福のあらんことを』